小樽(おたる)(北海道小樽市)は、札幌から電車で40分ほどの距離にある、歴史に彩られた港町です。
石造りの倉庫群が水面に映しだされる「小樽運河」の夜景 (北海道 小樽市).JPG
▲石造りの倉庫群が水面に映しだされる「小樽運河」(おたるうんが)の夜景 (北海道 小樽市)

 JR小樽駅から港の方向へ道を下っていくと、小樽(おたる)(北海道 小樽市)を代表する観光スポットである「小樽運河(おたるうんが)」があります。運河に沿って大正時代につくられた石づくりの倉庫が並ぶ風景は ノスタルジックで心惹かれます。

夜になると、運河の脇につづく石畳の散策路に、文明開化の時代を思わせるガス灯がほのかにともります。そしてライトアップされた倉庫群が、鏡のような運河の水面にくっきりと映しだされます その幻想的な小樽(おたる)の夜景は、小樽がかつて商業で栄えた往時の面影を静かに物語っています。

昼間の小樽運河(おたるうんが) 重層な倉庫群が貿易で栄えた往時を物語る (北海道 小樽市).JPG
▲昼間の小樽運河(おたるうんが)。重層な倉庫群が貿易で栄えた往時を物語る (北海道 小樽市)

 小樽(おたる)(北海道 小樽市)は江戸時代までは漁業が主産業のひっそりとしたまちでした。そんな小樽に以降、一流銀行や商社が立ち並ぶようになった契機になったのが、明治時代に行われた北海道開拓でした。当時、荒野が広がっているだけの地にすぎなかった札幌はじめ北海道のまちなみを開拓・整備するために、札幌に北海道開拓使(ほっかいどうかいたくし)が置かれたのです。まちを開拓するためには、多くの物資や資源、人材を本州と行き来させる必要がありました。そんな時代背景において、小樽港は 札幌の外港という形でその重要な役割を担うことになるのです。穀物や石炭、木材などを積んだ船が小樽港(おたるこう)に頻繁に就航しはじめ、つづくように国内のみならずヨーロッパや樺太(からふと)などとも航路が結ばれました。


 また同じ頃、札幌ー小樽間に鉄道が敷かれました。この鉄道敷設は、北海道において初めての出来事でした。線路が敷かれたことで、陸ルートからも貨物の運搬が可能になったのは、とりわけ画期的なことでした。

 「海」「陸」と2つの交易ルートを持った小樽では、取扱荷物量が急激に増え、いつしか函館港を抜いて、小樽港が北海道一の港になっていました。資本がどんどん小樽に集まり、銀行や商社が次々と小樽に社屋を構えるようになります 現在、小樽市内には日本銀行小樽支店をはじめ、重層な建築物が多数残されていますが、それらはこの時期につくられたものです。そんな小樽は、ニューヨーク経済の中心であるウォール街になぞらえて「北のウォール街」と呼ばれるようになりました。小樽の商人たちは強い権力を持ち、北海道の経済のみならず、海外の相場さえにも影響力を持つほどになっていたのです。
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▲小樽(おたる)堺町本通りにも重層な建築物が立ち並ぶ (北海道 小樽市)

 そんな小樽(おたる)全盛期といえる大正時代末期に築かれたのが 小樽運河(おたるうんが)です。海岸の一部が埋め立てられ幅40m、長さ1140mにおよぶ運河が整備され、その脇には石づくりの倉庫群が120近く立てられました。小樽運河(おたるうんが)を建設したことで300隻近い船が小樽港に頻繁に行き来して交易をできるようになりました。

しかし、時代の流れとともに、小樽(おたる)(北海道 小樽市)の繁栄には陰りがでてきました。第二次世界大戦後は、日本では車社会が到来し、船での物資運搬の需要は大きく減っていったのです。また、人口が爆発的に伸びた札幌に、経済の中心地としての地位も明け渡すことになり、次第に小樽(おたる)の交易の拠点としての役割も終焉を迎えていくのでした

  現在、小樽(おたる)(北海道 小樽市)は貿易のまちから観光のまちへと様変わりしています。小樽運河(おたるうんが)の倉庫群にはガラス工房やレストランなどが入り、観光資源として活用されるようになりました。また、歴史的建造物が夜はライトアップされたり、人力車やレトロバスがまちなかを往来したりするなど、まちぐるみで歴史を生かした観光整備が行われ、観光客や修学旅行生たちに連日、楽しみと思い出を提供しています。

人々に愛される観光地となった小樽(おたる)の風景 (北海道 小樽市).JPG
▲人々に愛される観光地となった小樽(おたる)の風景 (北海道 小樽市)

 小樽(おたる) DATA
(宿泊)小樽(おたる)の観光に便利な小樽および近郊の宿一覧 (楽天トラベル)
(小樽への交通)
 鉄道:JR札幌駅から快速エアポートで32分または普通列車で50分 (片道おとな620円) 
 バス:JR北海道バス・北海道中央バス「高速おたる号」で札幌駅から55分(片道おとな590円)
 車:札幌から札幌自動車道の札幌北ICまたは札幌西ICから約40分(33km)、小樽ICで降りる
 >>小樽運河周辺の地図を見る

(その他)小樽(おたる)の観光に便利な乗車券

おた市内線バス一日乗車券
(750円)・・小樽市内の路線バス(210円均一区間※おたる散策バスの利用も可能)が乗り放題になる乗車券。小樽駅のバスターミナルの窓口や、おたる散策バス内、運河プラザなどで販売している。 年間累計300万個販売!TVやメディアで紹介の【LeTAO】のチーズケーキ

北海道は広大な面積を誇り、海、山、湿原がつくりだす壮大なスケールの自然とであえる地。春〜秋は季節の花々に彩られ、涼しく心地の良い夏と秋が過ぎれば、冬はしっとりし た雪景色が広がります。北海道の夜景はナトリウム灯がともるあたたかみがある光が特徴。藻岩山やJRタワー展望室T38などからは190万人近くが暮らす札幌の夜景を一望できるほか、函館山からは日本三大夜景の函館の夜景を、港町の小樽では運河に映し出される情緒ある夜景を楽しむことができます。また、札幌市内で開催される札幌雪まつりや千歳市の支笏湖畔で催される ひょうとう祭りなど冬季のライトアップイベントも人気を集めています。豊かな自然と独自の文化に彩られた大地。北海道にはやさしくゆったりした時間が流れています
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